
フィリピンという国は知っているけど、国名や国旗の由来まで知っている方は少ないのではないでしょうか?
スペインやアメリカに長い間植民地として支配されていたフィリピン。
実は、フィリピンという国名は植民地由来の国名で、国旗にも植民地時代の思いがたくさん詰まっていまっています。
フィリピン国名の由来
フィリピンという国名は、のちに国王フェリペ2世となる当時のスペイン皇太子「フェリペ(Felipe)」の名にちなんで、1542年にスペインの探検家ルイ・ロペス・デ・ビリャロボスが、フィリピン諸島を「ラス・フィリピナス諸島(Las Islas Filipinas:「フェリペの島々」という意)」と名付けたことに由来します。
植民地由来の国名のため、最近ではフィリピンという国名を「高貴に誕生した」という意味を持つ「マハルリカ」とする案も浮上しています。
因みに、フィリピンの正式名称は「フィリピン共和国(the Republic of the Philippines)」。「フィリピン(the Philippines)」は略称です。
フィリピン国旗の由来
フィリピン国旗が制定されたのはフィリピンの独立記念日である1898年6月12日。
発案者は初代大統領であるエミリオ・アギナルド氏で、当時自宅にジャーナリストらを招き、フィリピン国旗を高々と掲げたといわれています。
フィリピンの国旗には全ての色や形に意味があり、「白」は平等・友愛、「青」は平和・真実・正義、「赤」は勇気・愛国心、「黄色い太陽」は自由。
8つの光を放つ太陽は、独立運動に最初に立ち上がった8つの州(カビテ州、ケソン州、タルラック州、パンパンガ州、バタンガス州、ブラカン州、ラグナ州、リサール州)。
3つの星はフィリピンの主要な島である3つの島(ルソン島、ミンダナオ島、ビサヤ島)を表しています。
国旗を見るだけではわかりませんが、フィリピン国旗には植民地時代が長かったフィリピンの独立への思いがたくさん詰まっているんです。
フィリピン国旗の特徴
《出典:https://ailovei.com/?p=71218》フィリピン国旗は、他の国ではあまりみられない特徴をもっています。
それは、戦争が始まると国旗の天地が逆になるということ。通常は青が上で赤が下ですが、戦争中は赤を上にすることで「勇気」と「愛国心」を強調し、国民の勇気を奮い立たせるそうです。そのため第二次世界大戦中は、逆さまの国旗が使われていました。
2010年ニューヨークで開催された首脳会議では、当時の大統領ベニグノ・アキノ3世の後ろに立てられたフィリピン国旗が逆さになっており、アメリカ政府がフィリピンに謝罪したというエピソードもあります。