フィリピンで「はしか」が大流行!予防接種を受けよう!

日本でも流行しているはしかですが、実は今フィリピンでもはしかが大流行しています。
フィリピンの保健省によると、今年に入ってからのはしかの患者数は約8400人。
このうち136人の死亡が報告されており、ドゥテルテ大統領が国民に予防接種を受けるよう呼びかけています。

「はしか」とは?

「はしか」は麻しんウイルスの感染によって起こる急性の感染症。感染後7~14日で発熱、咳、鼻水といった風邪の症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39度台の高熱と発疹が現れます。その感染力はインフルエンザの約10倍。空気感染、飛沫感染、接触感染によって人から人にうつり、免疫を持たない人がウイルスに接触するとほぼ100%感染してしまう非常に感染力の強い病気です。日本を含めたほとんどの先進国では対策として麻しんを含むワクチンの2回接種が義務付けられていますが、海外からウイルスが持ち込まれる「輸入感染」が毎年のように発生しているため、日本でもはしかが流行しています。

フィリピンで「はしか」が大流行している原因

フィリピンで「はしか」が大流行している原因として輸入感染もあげられますが、予防注射摂取率が低下していたことも原因ではないかといわれています。
実はフィリピンでのはしか死亡者の大半は4歳未満の子ども。はしかは乳幼児が発症しやすい病気なのですが、フィリピンでは以前デング熱予防ワクチンが人体実験でないかと論争が起きたことがあることから、はしかの予防注射接種を恐れた人が大勢いたそうです。現在では安全であることが証明されている為、予防接種を受けるよう呼びかけられています。

フィリピンに渡航する際は「予防接種」を受けましょう

感染力が強い「はしか」は手洗いやマスクでの予防が難しいので、麻しんワクチンの接種が最も有効な予防法です。フィリピンに渡航予定の方で、過去にワクチンを2回接種(1歳時および学童期以降)していない方は感染のリスクがあるので必ず予防接種を受けましょう。特に1978年〜2005年生まれの方は国際標準にあたる2回接種を受ける機会がなかった世代なので確認が必要です。
はしかの予防接種の料金は、1回あたり約6000円。内科の病院か総合病院へ行けば、基本的に麻しんワクチンを取り扱っているので予防接種を受けることができます。麻しんワクチンだけでなくMRワクチンもはしかの予防に有効です(MRワクチンははしかだけでなく風しんにも有効)。ただし、妊婦の方はワクチンを接種できませんので妊娠期間でないときに予防接種を受けましょう。また、はしかの患者さんに接触してしまった場合は、72時間以内に麻しんワクチンを接種すると発症予防に効果があるといわれています。